今日はエネルギーについてのニュースです。

みなさんは「黒潮」をご存知ですか。社会の地理の時間に聞いたことがある生徒さんも多いのでないかと思います。知らない生徒さんのために簡単に説明すると黒潮は台湾東方沖の太平洋から琉球諸島西、日本列島東岸をかすめて北上し、房総半島沖で東に向かう濃紺の大海流です。その流量は地球上の全河川の30から50倍にもなります。

今、この黒潮を発電エネルギーとして利用できないかという動きがあります。

原発は放射性物質の処理が困難という問題を抱えており、火力発電は需要に合わせた発電が可能だが、年間に燃料代で4兆円がかかる上に二酸化炭素の問題もあります。その他に再生可能エネルギーである太陽光、風力発電もありますが、どちらも安定した発電は現状できません。

欧州では潮の満ち引きを利用した発電もおこなっておりますが、発電時間が限られてしまいます。それに対して黒潮は24時間常に大量の水が同じ方向に流れているのです。ここまで聞くといいところしかないように見えますが、装置にどれくらいの費用がかかるのか、漁業に影響は出ないのか、など検討すべき点はあります。

2030年を目安に実用化を目指しているということですので、今後に期待が持てそうです。