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3.映画製作の仕事
「映画製作の仕事~1本の映画を作るには~」
映画業界の中でも一番希望する人数の多いのは「映画製作」の仕事です。たまに映画やテレビドラマを見ていて「ここはちがうな~。こうしたらもっと面白いのに」と思うことは、誰しもあると思います。そのような「自分の世界」を直接表現できるのが、映画製作を仕事とする一番の目的だと思います。
映画を1本作るのには多くの役割が必要です。例えば、下に書いたような仕事があります。
○映画俳優、役者 ・・・その作品に求められる人物を演じる
○脚本家、シナリオライター ・・・映画作りにおいての設計図。土台となる重要な部分
○カメラマン・・・機材の管理から、撮影まで。監督の望む画を探し出す。
○照明技師・・・目立たないが必要な仕事。心情を作り出す背景を工夫する。
○美術スタッフ・・・映画の世界観を創造。非日常の世界を作り出す。
○映画スクリプター(記録)・・・撮影した動画の記録や管理を行う。
○編集・・・情報は80%が視覚から。映画のイメージを決定づける。
他にも ○録音技師 ○ヘアメイク ○スタイリスト ○視覚効果(VFX、CG製作)など・・・。
どの仕事も映画を作る上で欠かせませんが、映画の良し悪しを決めるうえで特に重要な仕上げが「映画監督」と「プロデューサー」です。この2つの仕事は似ているようでまったく違います。
「映画監督」
先ほど書いた様々なスタッフといっしょに、1つの作品を作り上げる仕事です。例えば、カメラマンにもっと別の方法で撮影してもらいたい場合、そのカメラマンが撮影可能である技術を把握しておく必要があります。また、この場面で「A」という撮影技法を使えばもっと迫力のあるシーンが撮影できるとします。その時、監督がその技術を知らなければ、より良い映画が作れません。映画監督は撮影だけを行うのではなく、それぞれのスタッフの技術を理解しておく必要のある、大変な仕事です。
「プロデューサー」
プロデューサーは映画製作の現場には関わりませんが、映画製作を別の面から支えることが仕事です。ある映画を撮影する計画が始まったとします。どのような映画を撮影するのか?主演はだれにするのか?映画撮影の予算はどうやって確保するのか?映画撮影が始まる前に、解決すべき問題は山のようにあります。プロデューサーはこれらの問題を解決していく、重要な仕事です。
この2つの仕事の違いを分かりやすい言葉にすると、
「映画監督」=映画を創る仕事(創る…原型のなにもないところから、作り上げる)
「プロデューサー」 =映画を造る仕事(造る…原料・材料を組み立てたりして,形のある物をこしらえる。)
「自ら映画を撮影したい!」と考えている人は映画監督を。「いままでにない、こんな映画があればなぁ~」と考えている人はプロデューサーを。映画製作という大きなまとまりの中に、これだけ多くの仕事があります。自分が何をしたいのか。よく考えて、自分の将来を考えてみてください。