植物図鑑0010(松下)
フジ【藤】:マメ科フジ属 桜の花が散ると、次はフジの花が咲き始めます。今年は、暖かい日が連日続いたので、花の咲き進みが早く、4月下旬にもかかわらずフジが見ごろを迎えました。 この「フジ」という名前は、古代にフジの蔓から藤布(ふじふ)が作られたことが背景にあります。布織り作業の「フジの蔓を使って、経(タテイト)を打つ」ことから経(フ)打(ウ)ちとなり、それが転訛したものとされています。 画像のフジは私の住まいの近くに自生するフジ。クヌギに巻きつき絞め殺す勢いで自生しおり、巻きつかれた樹木はいずれ枯死してしまいます。樹木にとってはこの植物の存在はあまり有難いものではないのですが、里山の晩春を彩る花であることは間違いありません。 さて、フジはマメ科の植物です。マメ科の植物の花の特徴である蝶形花で、5枚の花弁からなり、雄しべが10本存在します。5年生の授業では、すでに「花のつくり」の授業が終了しており、6年生の皆様には確認しておいてもらいたい事柄です。 【松下】