みなさんは温室効果ガスという言葉を耳にしたことがあるだろうか。二酸化炭素に代表される地球温暖化を進行させている気体で、生物の呼吸、化石燃料の燃焼など我々の日常生活の中で増え続けている。このガスは地球から宇宙に放出される地球放射と言われる熱を吸収する働きがあります。そのため、地表付近の温度が上がり、気候、気温などに影響を与えているのです。

この二酸化炭素を減らすために様々な方法が考えられてきました。

みなさんが最初に思い浮かべるのは木の植林ではないでしょうか。「光合成」によって二酸化炭素を消費する植物が増えれば二酸化炭素は減るはずですよね。ですが、人間は緑を増やす以上に減らしてしまっているのが現状です。土地を開拓するために森林を伐採しているのです。

では他にどのような方法があるのでしょうか。生徒に聞いたところ、いろいろな答えが出ました。「息を止める。呼吸を減らす」苦しくなってしまいます。「石油とかを使わなければいい」確かに使わないで済むならそれが一番ですね。ですが、明日から急に車やペットボトル、ティッシュなどが禁止になったら私達は生活できるでしょうか。

世界の科学者達は二酸化炭素を減らす方法としてこんなことを考えていたのです。

それは、大気中から二酸化炭素を吸収する技術の開発でした。え?それだけ?と思った方も多いのではないでしょうか。カナダのとある企業が発表したこの新技術は二酸化炭素1トンを100ドル以下と従来の6分の1以下のコストで吸収できる素晴らしいものなのです。では吸収した二酸化炭素はどうするのか?という疑問が浮かびますが、それらは農作物の肥料として利用されるため、実質、植物が光合成を行うことと等しいのです。平凡なやり方では難しいという人の心理を逆手に取った画期的な方法ですね。これまでに考えられてきた他の方法には、「宇宙に太陽の光を遮る遮光板を建設する」というような案もありましたが、実現するまでの時間、コストは莫大なものになるでしょう。

つまり、新しく、複雑なものが必ずしも良いとは限らないということ、迷った時、どうしようもなくなった時は原点に立ち戻ってみると、これまで見えなかったものが見えるかもしれませんね。